東北夢の桜街道

福島県

3番 豊國酒造(とよくにしゅぞう)

若き杜氏が受け継ぎ、新たに醸す温故知新の味わい

東北酒蔵街道

福島県の南東、いわき市から車で30分ほど内陸に入ったところに、流鏑馬の里として知られる古殿町がある。創業1840年代(天保年間)創業のこの蔵の社名「豊国酒造」の「国」は、まず第一にこの古殿町を中心とした石川郡地域をさし、そこを豊かにする、という意味が込められている。南部杜氏が伝える昔ながらの酒づくりを、若き9代目矢内賢征専務が、醸造責任者となり受け継ぎ、若手蔵人たちと共に、新たな挑戦をはじめて、3年余り。県西部の会津坂下に同名の蔵元があるため、「東豊国」とも呼ばれている。阿武隈山峡から湧く豊かな水を使い、築130年ほどの趣のある蔵の中で、会津杜氏伝承の技を基本とした酒造りを行っている。

東北酒蔵街道 東北酒蔵街道 東北酒蔵街道
「うちの酒は、この石川郡のなかで、一番地域に愛されている酒です。この地域の飲食店で“日本酒”と注文したら、必ずうちの酒が出てきますから。」萌黄色のシャツがよく似合う9代目の矢内さんの言葉からは、自社の酒への清々しい誇りを感じる。かつては、「こんな田舎、と思っていた時期があった。」というのが嘘のようだ。地元を愛し、地元に愛される酒づくりに、今やまっしぐらに突き進んでいる姿が頼もしい。「この一歩にすべてを込めた“己”の想い」という意味をもった<一歩己>(いぶき)は、矢内さんが、はじめて世に送りだした日本酒だ。「はじめて作った年のものは、飲めるようなものじゃなかった」というが、今や全国の日本酒通の間でも注目の酒となり、なかなか手にいれることができない人気銘柄だ。
手島)
全国新酒鑑評会9年連続受賞蔵(継続中)
所在地
福島県石川郡古殿町竹貫114
地図で確認する
交通機関
JR水郡線石川駅からバスで20分
電話番号
0247-53-2001
FAX番号
0247-53-2070
ホームページ
http://azuma-toyokuni.com/
酒蔵見学
通年 10:00~15:00
要事前連絡
※10名以下、日曜不可
試飲
無料
(2~4種類)
店頭販売
全種類
新酒発売予定
12月上旬頃
推薦銘柄
大吟醸 げん / 純米酒 超 / 純米酒 一歩己
駐車場
有/3台
トイレ
共用
ページの先頭へ